橋本健二の読書&音楽日記

日々の読書と音楽鑑賞の記録です。

カザルス/バッハ チェロ・ソナタ全曲

ザルツブルクレコード店に入り、見つけて買ってきた。高校時代から愛聴していた演奏だが、LPのため、気がついてみると10年以上も手にしていない。この名盤がCDになるのは当然だが、これまで買わずにいたのである。
この演奏を初めて聞いたのは、高校二年の頃だったろうか。カザルスといえば無伴奏チェロ組曲が代表作だが、当時でもLP3枚組が6000円ほどしていて、高校生にはとても手がとどかない。そこで廉価盤で発売されたのを期に、こちらを買ったのである。当時は、何度も聴いた。曲として分かりやすいのは3曲あるうちの第1番だと思うが、演奏は第2番、それも第2楽章が素晴らしい。聴いていると、圧倒的なチェロの力で平衡感覚を失い、体が揺れてくるような気がする。カザルスをまだ聴いたことがないという若い音楽ファンにとって、無伴奏全曲は敷居が高いだろう。入門編としてもおすすめである。

バッハ:チェロ・ソナタ全集

バッハ:チェロ・ソナタ全集