橋本健二の読書&音楽日記

日々の読書と音楽鑑賞の記録です。

矢野恒太記念会編『数字でみる日本の100年』



 「日本国勢図会長期統計版」というサブタイトルがついている。題名以上に内容は豊富で、もっとも古いものでは1872年(明治5年)にまでさかのぼり、2005年までのデータを収録している。

 この種の統計集は、「広く浅く」なので専門的な研究には役に立たない……とバカにして、今までちゃんとみたことがなかったのだが、なかなかどうして。侮れません。1950年代からの規模別・産業別賃金格差など、すぐにも使えそうだし、国民経済計算について徹底してデータを集めているのも驚き。

 社会科学系研究者は必携。学生・院生なら、卒論・修論を書くときに、無駄な手間をかなり省けるはず。