橋本健二の読書&音楽日記

日々の読書と音楽鑑賞の記録です。

2009-04-01から1ヶ月間の記事一覧

『昭和30年代・40年代の世田谷』

昭和ブームのせいか、こんな本まで出版された。世田谷区各地の古い地図と写真を集めて、当時の地域のようすを解説したもので、全159頁。 自宅の付近の写真も多く、経堂駅、すずらん通り商店街、農大通りなどの鮮明な写真がある。いまも営業している和菓子屋…

佐藤忠男『日本映画史・全4巻』

この世には、乗り越えることの不可能な著作というものがしばしば存在するが、本書などその典型というべきだろう。 合計すると、約1600頁。1巻から3巻までが年代別の通史で、19世紀の単純な写し絵から説き起こして、2005年までをカバーしている。とくに戦時下…

太田和彦『シネマ大吟醸』

居酒屋めぐりが好きな者にとっては、神様みたいな存在になってしまった太田和彦だが、実は日本映画通でもあることはあまり知られていない。 この本は、戦前の映画を中心に、一九五〇年代前半までの日本映画を論じたもの。居酒屋を論じるときの観察眼、そして…