橋本健二の読書&音楽日記

日々の読書と音楽鑑賞の記録です。

2010-06-01から1ヶ月間の記事一覧

原武史・重松清『団地の時代』

都市や住宅と思想史を結びつける「空間政治学」を構想し、多くの成果を上げつつあるのが、原武史。対談の相手は、都市に生きる人々を温かい目で描き、団地を舞台とする作品も多い重松清。名コンビである。原の博識が、重松の柔軟な発想によって、絹糸のよう…

大橋隆『下町讃歌』

著者とは、近所の銭湯風カフェ「さばのゆ」で会った。その場で奨められて買ったのが、この本。帯に「京都生まれが東京の下町を好きになるとは珍しく、新鮮。しかも下町の魅力は居酒屋と銭湯にありというのだから、、うれしいではないか」と、川本三郎の推薦…

白波瀬佐和子『生き方の不平等』

最近、このブログの更新が滞っていた。読書していないわけではないのだが、紹介しても読みたいと思う人がいないと思われる古い本や、必要な部分だけ読めばすむ本、あるいは紹介する気の起こらないような本ばかりだった。久しぶりに、新刊で紹介するにふさわ…