橋本健二の読書&音楽日記

日々の読書と音楽鑑賞の記録です。

雁屋哲・花咲アキラ『美味しんぼ』103巻

今回は全ページが「日本全県味巡り・和歌山編」にあてられている。最近はこのパターンが多く、郷土料理に興味のない人は買う必要がない。前回の「青森編」と同じことを書くしかないのだが、「究極」「至高」とは性質が違うだろうという郷土料理が、これでもかとばかり数多く登場する。雁屋哲は、情報を精選するという作者の役割を、完全に放棄している。また、酒と料理を合わせるという視点が希薄なのも同じ。これでは食文化を語ったことになるまい。和歌山の郷土料理に関心のある人は、どうぞ。
ちなみに和歌山の「南高梅」が、農協と南部高校園芸科の協力によって品種化されたことによる名称だとは、初めて知った。こういうトリビア知識は、いろいろ得られる。

美味しんぼ 103 (ビッグコミックス)

美味しんぼ 103 (ビッグコミックス)